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2018/10/26
Mr.Childrenの桜井和寿に「日本の詩のレベルはここまできた」と言わしめたRADWIMPSのフロントマン・野田洋次郎のとある一年間の日記。
桜井和寿が絶賛するほど、野田洋次郎の綴る歌詞はとてつもなく素晴らしいわけです。
そんな野田洋次郎の歌詞世界がそのまま散文となって、美文となって、一冊の本すべてが野田洋次郎の詩の世界のように圧倒的な文学性で満たされている。
詩というものは、その人が考えに考えぬいて作り上げた結晶みたいなものだと勝手に思っていたんですが、野田洋次郎の綴る文は、彼の「詩フィルター」を通さなくても人を感動させうる作品になっています。
野田洋次郎としては何気なく書いた文かもしれないけど、読者としては448ページずっとRADWIMPSの歌詞が続いている感覚。
その後、RADWIMPSからドラマーが実質脱退に近い休業を発表するんだけど、そこに触れていなかったり、本にできなかった部分もあるんだろうけれど、それがかえってこの本を美しくしている、そう思います。
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