/
2019/12/03
もともとはツイッターで話題になった漫画。それを単行本のために全部リライトして、大幅に加筆して『作品』として形にしたのがこの本です。
ツイッターで流れてくるマンガの一部や、この本のタイトルや表紙の雰囲気から、「メンヘラで死にたがりの彼女をオラオラな感じの男が引き留める話なんだろうな。中身が想像できるから読まなくてもいいかな」って思ってたんです。
でもその想像は裏切られました。こんなにとんでもない本だと思わなかった。
ぶつ切りだった漫画がつながってひとつの作品になっている。登場人物の描き方やキャラクターの外見と中身のギャップとかフックがあるのはもちろん、この本の強度を保証しているのは構成力。
ネタバレになってしまうので内容は言及しません。裏切られてください。
アドセンス336×280レクタングル(大)
関連記事
芝生の復讐 リチャード・ブローティガン, 藤本和子
デビュー作『アメリカの鱒釣り』の後に書かれた短編をまとめた作品。
すっごい面白いですねえ。言葉すべてが詩的。
本というものは異世界への小旅行、他人の人生を体験するものであれば最適な作品です。
…続きを見る
映像研には手を出すな! 大童澄瞳
既刊5刊 連載中 (2020年5月2日時点)
このサイトでは「作品は最終回を見てこそ評価が決まる」という想いから、完結した作品のみをレビューしてきました。
ですがそれだと連載中の作品を応援でき …続きを見る
On Kawara: Date Paintings in 89 Cities on Kawara, Karel Schampers
河原温というアーティストのすごさを最近知りました
河原温のdate paintingはだいぶ前に東京都現代美術館ですでに見ていて、面白い作品だなーという記憶がありました
つい最近まで存命だった …続きを見る
POPEYE 2021年 5月号 [普段使いの東京案内。] POPEYE
これは素晴らしいよ! ポパイの東京特集を読むたびに、数年前に出た「東京に友達が来たら君はどこに連れていくか」という切り口が最高だったな~って思ってたんだけど、今回の切り口もそれに匹敵するくらい素晴らし …続きを見る
好き? 好き? 大好き?―対話と詩のあそび R.D. レイン, 村上光彦
前作『結ぼれ』は主に2人の会話から成っている作品でしたが、本作はモノローグ、ダイアローグ、そして詩から成っています。
その詩の訳が韻を踏みまくっているので、元の本も韻を踏みまくった詩になっているんで …続きを見る
ざしきわらしイラスト作品集 COLOR PALETTE ざしきわらし
新時代のイラストレーターざしきわらしの待望の作品集。巧すぎ&可愛すぎ。本人曰く、寺田克也の影響を受けているらしい。なるほど。
カラーの絵がぎっしり168ページ。
本人の絵が最高なんだからそれだけで …続きを見る