エロ本の編集者でもあり、AVの監督経験もあり、アダルトメディアに関わって40年の安田理央さんの力作
AVの誕生から2020年のAV新法までを網羅
すごいよ
すごいし、この一冊でAV業界の概略も掴める
安田理央さんはなるべく客観的にこの本を書くようにしたとのこと
ソースは主にビデオメイトDXなどのバックナンバーといったAV業界誌
だから、表に出ている情報だけで書かれた、AV業界の光の側面の本だなあと思った
AV監督もしているのならここに書けないようなこともいっぱい知っているだろうし、
あえて書かなかったんだろうけど、でもAVってそんなにきれいな世界ではなかったじゃん
ラストにAV40年史の年表が掲載されているんだけど、その年表からも削られている出来事だったり、
あのレーベルは裏ではこんなことやっているとか、あの事務所はじつはあんなことをやっていたとか、
ヤバくて面白い話がいっぱいあるのにそこに触れないのはもったいないよ~
でもAVというか性の歴史ってまったく残らないし、闇に葬られがちだし、めちゃくちゃ意義のある本
著者がソースとして扱ったAV情報誌のバックナンバーは国会図書館くらいにしか気軽にアクセスできる場所はなく、
国会図書館がAV情報誌を保存していなかったら本書の完成にはさらにとてつもない年月がかかったと思う
この先、世の中がエロに厳しくなったら国会図書館からエロ本が消えることだって可能性としてぜんぜんある
でもAV情報誌は業界の光の側面だけを広告する媒体でもある
安田理央個人として、AVの負の側面まで書いたAV裏全史を描いてほしい!