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2024/12/27
初の大江健三郎
大江健三郎って、初期はいわゆる大衆的なものを書いていて、後期は人間の深淵を覗き込むような作風に変化していったらしい
で、この本は、後期に至る転換点、らしい
土着信仰と戦争と田舎と朝鮮人と
いやー、すごい
クーデターを企てようとして、それが潰されていくような小説
モヤモヤがすごい残るというか、人間社会ってそう単純じゃないよなとか、なんだろう、
高知の村のとある家で生活をしていくとして、その家での生活には、お隣さんはもちろん、隣の村の影響もあるし、食事をしていくには高知県の農業や畜産業のことも考える必要がある
電化製品では東京だけでなく外国のことだったり、為替市場のことだったり、自分が生きていくうえでも世界の影響はなにかしら受けているわけで
ふだん生活を送るうえで気にかけたこともないようなことが全部書かれていましたねえ
しかもそれを一冊の本として、物語として成立させている
すごいよ、大江健三郎
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