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2023/02/22
西尾維新読者は西尾維新を信用していない。
それはつまらないとかそういう意味ではなく、主人公が抱いている感情や、登場人物たちの発言や、繰り広げられている舞台そのものが嘘である、という意味で。
だから双子が出てくれば本当に双子なのか、三つ子じゃないのか、まったくの他人のコスプレじゃないのか、ひとりが分身しているんじゃないかと疑い、顔が見えない人物がいればそもそも顔があるのかを疑う。
やはりそれは、クビシメロマンチストという特大爆弾を喰らってしまったから。
西尾維新の文章は素晴らしいですね。
最初から最後までずーっと楽しかったです。
過去作へのオマージュや愛に溢れ、ミステリー小説へのリスペクトもあり、戯言シリーズの新刊という期待に満ち満ちた作品の続きを見事に描きました。
クビシメロマンチストを喰らっていなければ疑って読むようなマネはしなかったし、純粋な気持ちで読めたことでしょう。
でもクビシメロマンチストを喰らったからこそ、今も西尾維新を追い続けている。
オーイェーアハン。
戯言シリーズの続きというだけで勢いで100点をつけそうになりましたが、クビシメロマンチストには及ばないので90点とさせてください。
西尾維新さんはバトルではなく、ミステリーをこのままあと数作ほど、気分が乗る限りでいいので続けていただけましたら幸いです。
こちらからは以上です。
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