/
2023/12/28
ブローティガンのデビュー作。日本では『アメリカの鱒釣り』のほうが先に翻訳されたが、アメリカではこちらのほうが先に出版された。
ブローティガンの著作の中で2番目に長く、もっとも小説らしい小説とのこと。
『ビッグ・サーの南軍将軍』を『アメリカの鱒釣り』に置き換えてもなんの違和感もなく成立する。
なんかそれだけで、ブローティガンって一種類の幻想しか使えないのかなあと思ってしまった。
幻想作家ブローティガンの幻想が剥がれたというか、こんなもんだったのかというか……。
本国アメリカではもう忘れられた作家として扱われているそうだけど、この幻想が破れたことが忘れられた原因ではないかと思う。
アドセンス336×280レクタングル(大)
関連記事
ROCA: 吉川ロカ ストーリーライブ いしいひさいち
いしいひさいちさんがコミティアとかホームページとかで自費出版本を出されているということを2~3年前に知りました。
自費出版本は売り切れたらそれでおしまいだそうで、2~3年前に見たときにはドーナツブッ …続きを見る
anna magazine vol.10 anna magazine
増税前にAmazonに在庫があるだけのアンナマガジンを購入しました。自分以外にこの雑誌を知っている人に出会ったことすらない。だからめちゃめちゃ応援してます。
やっぱいいですね。何も紹介する気がない作 …続きを見る
センネン画報 +10 years 今日マチ子
すごく好みです。チャットモンチー「サラバ青春」みたいな世界。青春には終わりがあることを知っているからこそ、学生たちのなんでもない日常が輝いて見えるのは大人の特権だと思う。なんでもない日常なのに胸が痛ん …続きを見る
ソンブレロ落下す―ある日本小説 リチャード・ブローティガン, 藤本和子
アメリカ人のユーモア作家と日本人女性との恋を描いた小説。アメリカ人のユーモア作家というのはおそらくブローティガン本人で、ここに書かれていることも大部分が本当なのでしょう。
めちゃくちゃエロいです …続きを見る
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? フィリップ・K・ディック, 浅倉久志
『ブレードランナー』の映画を先に見ていて、しかも見たのが2010年とかだったので
「古い映画だなあ」としか思わなかったんだけど、本を読み返したら「映画もちゃんと見返さないとなあ」という気分になった
…続きを見る
占領下の女性たち 日本と満洲の性暴力・性売買・「親密な交際」 平井和子
先日読んだ『占領と性』にめちゃくちゃ打ちのめされまして
あの本は「研究の半ば」ということを書かれていて、その後の研究はどうなったんだろうと『占領と性』を書かれた恵泉女学園大学平和文化研究所を調べても …続きを見る
Distance わたしの#stayhome日記 今日マチ子
コロナ禍になってから、今日マチ子さんがTwitterで発表しつづけてきたイラスト日記を書籍化したもの。
創作は救いだ。誰にも会えずどこにも行けず心が蝕まれていく。創作活動は自分との向き合いだ。自分に …続きを見る