つい最近お亡くなりになった、ロッキング・オン創設メンバーの松村雄策さん。
死去されたことを告げるニュースの掲示板で、この『苺畑の午前五時』はいい小説だった、という意見をいくつか目にし、手に取ってみました。
ビートルズ旋風が吹き荒れ、ビートルズの来日を目にし、ビートルズをモロに食らった少年の青春小説。自伝的小説と受け取りました。
でもよくわからなかったなあ。過ごした時代が違いすぎるからかなあ。同年代の人にしたら、あの頃の空気感を見事に描いた!となるのだろうか。
自伝的小説(と受け取った)から、人間関係が変わっていくことの儚さや、成長していくことの葛藤、ライフステージの変化に、時代に抗えないものってあるよなあと思うものの、自伝的要素を優先しすぎていて、人生ってそんなに面白いことがポンポン起こるもんじゃないよなあとも思う。あの頃の空気感を伝えることが優先事項なら自分はこの本の読者ではない。だからこういう点数になってしまう。
アドセンス336×280レクタングル(大)
関連記事
好き? 好き? 大好き?―対話と詩のあそび R.D. レイン, 村上光彦
前作『結ぼれ』は主な2人の会話から成っている作品でしたが、本作はモノローグ、ダイアローグ、そして詩から成っています。
その詩の訳が韻を踏みまくっているので、元の本も韻を踏みまくった詩になっているんで …続きを見る
センネン画報 +10 years 今日マチ子
すごく好みです。チャットモンチー「サラバ青春」みたいな世界。青春には終わりがあることを知っているからこそ、学生たちのなんでもない日常が輝いて見えるのは大人の特権だと思う。なんでもない日常なのに胸が痛ん …続きを見る
北のまほろば―街道をゆく〈41〉 司馬遼太郎
1996年に亡くなった司馬の、94年の冬と夏の旅をまとめたもので、最晩年のエッセイになる。街道をゆくはこの後、三浦半島記と絶筆となった濃尾参州記のみで、一連のシリーズの中でもかなりの厚みがあり、それだ …続きを見る
ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期 超高校級の公式設定資料集 週刊ファミ通編集部
ダンガンロンパ最新作の資料集。こちらも352ページの超ボリューム。ありがたいですね。ダンガンロンパは一作目があまりに素晴らしすぎて2と3はあまり覚えてなくて、資料集を読んでも細部が思い出せませんでした …続きを見る