村上春樹のオススメ本シリーズ
どうして宗教は生まれたのか、どうして人間は発展してきたのか、どうして人間は猿のような本能的な暮らしをせずに文化的な暮らしを送るようになったのか、ということが書かれています。
生きる目的として人間は神話を産み出して、神話が心の拠り所になっていった。
神話がなかったら人類が狩猟民族から発展することはなかった。
神話があるからこそ、人間は神話にふさわしい個体になるべく努力するようになった。
あらゆる宗教が生まれるもっと前に神話があって、神話から宗教が生まれた。
40万年前の原人の時代にも儀式の痕跡があったし、イエス・キリストが生まれる4000年前に作られたピラミッドだって神話的な建造物だという。確かに。
アマゾンの部族もインディアンも宗教を持っていないはずなのに宗教的な儀式をやっている。確かに。
宗教についてなんの知識もないから勉強になりました。
浅草の雷門の前にいる二体の像はエデンの園を守っているケルビムという番人とルーツは同じなんだとか。
神話が口伝で世界中に伝わって、ギリシャ神話だとかインド神話だとか北欧神話だとかそれぞれ発展していったんだなーと。
アイヌに関する話がでてきて、日本人なのにアイヌのことまったく知らなかったなと反省したり、検索したらアイヌの映像がすぐ出てくるYouTubeって素晴らしいなと思ったり、アイヌの概要が即座に掴めるWikipediaは最高だなと思ったり。それでキリスト教やイスラム教のことを調べていったり。
昔、学校の授業で「イエス・キリストとムハンマドは同一人物」だと習ったんだけど嘘じゃん!ということを知ったり。
聖書やコーランやあらゆる宗教の聖典を読まないとなーと思いました。
最近美術館に行きまくってるんですけど、ゴッホやルノアールやあのへんの西洋の名画ってすべてキリスト教の文化が下地にあるんですよね。
そもそも人気作家になるためには宗教画を描かなくてはいけなかったんです。
だから無宗教の人間は西洋画を心の底から理解することはできないし、音楽にしろ文化にしろ、それこそ生活様式にしろ宗教が下地にある国のものは無宗教の人間には100%理解することは不可能なんですよね。でもそれを少しでも100%に近づけていくためにあらゆる宗教の聖典は読もうと思いました。
いまコロナ禍で、さらに戦争も起きてて大変ですね。鬱になっちゃいますね。
鬱も宗教も心のなかに潜っていく行為だから本を読みながら何度もダウナーに入ってしまって困ってしまったね。