/
2023/12/26
東京の部屋の写真を撮り続け、『tokyo style』という伝説の本を産んだ都築響一さんの最新『style』はアイドルの部屋の写真集。
ただ、普通の部屋の写真集の構成にはなっていなくて、右ページにアイドルの部屋の写真とインタビュー、左ページにそのアイドルのオタクの部屋の写真とインタビューという構成。
アイドルの部屋の写真だけでも十分に成立するのに、そこにオタクを加えることで、そのアイドルがどれだけすごいのか、どれだけ愛されているのかがわかる。
そしてオタクがいるからこそアイドルというものが存在できているのだとわかる。
この本に出ているのはほとんど無名の地下アイドルばかり。
アイドルの部屋ってこんな感じなんだなあ。普通の女の子の部屋ばかり。実家住まいも多い。
この本に登場するアイドルは2014年から2019年に撮影されたもの。
巻末に、本書に登場するアイドルのその後がまとめられているんだけど、インタビューで「一生アイドル続けます!」と語っていた子たちの多くが消息不明になっていて切ない。
これぞ都築響一さんの最新の『style』だなあ~とつくづく思いました。
都築響一さんにしか作れない本。
アドセンス336×280レクタングル(大)
関連記事
とるに足りない細部 アダニーヤ・シブリー, 山本薫
いまの戦火にあってもガザに居続けている人々の気持ちなんてガザのひとにしかわかんないし、
いま現在ガザのひとがどう暮らしているかなんてガザのひとにしかわからないし、
ガザとイスラエルにしかどういう歴 …続きを見る
新訳 アーサー王物語 トマス・ブルフィンチ, 大久保博
全21巻から成るアーサー王物語の、アーサー王に関するエッセンスだけを抜き出して文庫1冊にしたのがこの本です
ということを最後の訳者あとがきに書いてました
アーサー王という存在はFGOで知ったく …続きを見る
キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘 西尾維新
西尾維新読者は西尾維新を信用していない。
それはつまらないとかそういう意味ではなく、主人公が抱いている感情や、登場人物たちの発言や、繰り広げられている舞台そのものが嘘である、という意味で。
だから …続きを見る
不運な女 リチャード・ブローティガン, 藤本和子
ブローティガンの自殺後に、遺族が遺品から見つけた作品。作品はブローティガンが自殺する2年前に完成していた。
このブローティガンの最高傑作は彼が死ぬまで表に出ることはなかった。
ブローティガ …続きを見る
POPEYE 2019年 11月号 [いま、聴きたい音楽ってなんだろう?] POPEYE
これはごっついですねえ…。素晴らしい。さまざまな人がオススメの音楽を紹介しているんだけど、そのオススメの音楽を編集部がSpotifyにプレイリスト作って全部ぶっこんで公開してるのね。2019年的な雑誌 …続きを見る
韃靼疾風録〈上〉〈下〉 司馬遼太郎
司馬遼太郎の作品は小説に限っても多くあるが、そのほとんどが1960年から1980年代の、わずか20数年に書かれている。その最後の小説が『韃靼疾風録』だ。以降、司馬は小説は書かなくなり、随筆か紀行文のみ …続きを見る