先日読んだ今日マチ子さんのエッセイの中で、何度も読み返す大好きな本として挙げられていたので読んでみました
1955年、女性ではじめてアパラチアン・トレイルをスルーハイクしたエマ・ゲイトウッドさんの足跡をたどった本
彼女が日記を残していたのかな
その日記をもとに、トレイル中に出会った人物や子どもたちに取材した本なのかな
ほぼ無整備の4500キロもの道のりをズタ袋ひとつで3度も歩きぬいたゲイトウッド
トレイルを苦とも思わないゲイトウッドの淡々とした道のり、淡々と絵を書いている今日マチ子さんがシンパシーを覚えるのもわかりますね
ゲイトウッドのことが好きになるのはもちろんだけど、彼女の歩いた4500キロの道のりをなぞりたくもなる
山登りとかマラソンとかなにが楽しいかまったくわからないくせに
でも、そんな僕を山にいざなうような魅力がある
スラムドッグ・ミリオネアみたいに、彼女の人生がトレイルにつながっていくのも気持ちいい
何度も読み返したくなるのも納得
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