/
2021/10/29
日本三大奇書のひとつ、ドグラ・マグラです。三大奇書なんて言われるくらいだから、どんなに読みにくくて気持ち悪い本なんだろうと思って読み進めていったら面白すぎて止まらない。
文体のリズム、一言一句に至るまで読んでいて、頭の中で文章を音読してみて気持ちがいい。一文字一文字の細部にまで心配りが行き渡っている、素晴らしい文章。さすが校正に10年を要しただけはあるなーと面白いなーと思いながら読み進めていました。どこが奇書なんだ、最高じゃないかとか思いながら。
で、ラストに至ったら、頭の中が「?」でいっぱいになって。さっきまで面白い面白いって思いながら読んでいたものって一体なんだったんだろうって。つまらなくなったとかじゃなく、今まで読んできたものを完全に忘れてしまって。狐につままれたというか、催眠術をかけられていたというか。なにを読んでいたのか思い出せない。面白かった記憶だけある。なんだこれー?
アドセンス336×280レクタングル(大)
関連記事
MikaPikaZo MikaPikaZo
超分厚い大ボリュームのフルカラー224ページ、封筒と便箋が挟んであって、Amazonで買ったから小冊子付き。それで3000円! 激安! 出版社がすごいいい仕事してる。
イラストもおしゃれだから部屋に …続きを見る
BRUTUS特別編集 合本・居住空間学 COLLECTION BRUTUS
部屋や家、インテリアの本が好きです。BRUTUSの家本ならまあ間違いはないですよね。casa BRUTUSっていう建築だけの雑誌もやってるし。楽しく読みました。いいなあ~憧れるなあ~って。
ただね、 …続きを見る
ロッキング・オン天国 増井修
洋楽誌『ロッキング・オン』の編集長を1990年から96年にわたり勤めてきた増井修さんの解雇エッセイならぬ回顧エッセイ。
増井修ファンはロッキング・オンとの裁判の経緯が知りたいところだろうけど、そのあ …続きを見る
忍びの者 その正体 忍者の民俗を追って 筒井功
民俗学を研究している著者が、古文書などによって忍者の有様について考察している。4つのケースを元に忍者について考察しているが、その実態は戦国武者、支配層によって金銭で雇われた集団で、偵察や橋の寸断などを …続きを見る