電通案件に認定されて炎上したり、単行本も書き下ろしマンガのページが足りないと炎上したり、いろいろと可哀そうな100ワニ。作品や作者にはもちろん罪はなくて、この件をネガティブに言うのもやめておこうと決めていたんですけど、このコンテンツで商売する人たちの意識があまりにも低すぎて、さすがになあと思うところがあったので本書を取り上げることにしました。
本書は100ワニの絵本なのですが、タイトルにある通り、「1日目~30日目のうち、13日間を抜粋して絵本にしたよ」というものです。左ページに文章、右ページにある一日の漫画のコマ。それが13日分で26ページ。文章も1ページあたり30文字程度。ぺらっぺら。3分で読み終わる。絵本なめとんのか。こんなぺらっぺらのものを何冊かに分けて発売する意味が解らない。
100ワニに関して作者はまったく悪くないんですよ。むしろ素晴らしい作品を生み出していただいた尊敬すべき対象で。でも愛のない編集者だったり、大衆感情が読めない広告代理店だったりがコンテンツを軽んじるから、作者にもファンにも迷惑にしかならないグッズが生み出されているわけで。きくちさんが可哀そうで仕方がないです。こんなにも志が低くて性根が腐ってる本をはじめて見ました。
アドセンス336×280レクタングル(大)
関連記事
ブローティガン東京日記 リチャード・ブローティガン, 福間健二
リチャード・ブローティガンの1ヶ月半の来日の記録。来日の日々で書いた詩をまとめたもの。
タイトルは日記だけど、すべて詩。
ブローティガンといえば藤本和子さんの翻訳があってこそと思っていましたが …続きを見る
影との戦い ゲド戦記 アーシュラ・K.ル=グウィン, 清水真砂子
読んだ第一印象としては「ハリポタみたいだなあ」でした
もちろんこっちのほうが古いんだけどね
『ゲド戦記』といえば日本ではジブリの映画が有名で、その映画がつまらないことも有名で、それと同時に語られる …続きを見る
完全版 アンネの日記 アンネ・フランク, 深町真理子
2014年、バックパッカーをしているときにアンネ・フランクの家に行きました
そこで感銘を受け、帰国後即この本を購入
でも読書習慣がなかった当時の自分は500ページの文庫本を読むのは厳しくずっと積ん …続きを見る
イラストノート Premium 窪之内英策のスケッチノート 窪之内英策, イラストノート編集部
一冊まるごと窪ノ内英策かと思ったら8割くらいだった。大特集・窪ノ内英策、その他企画ページや広告もアリ、みたいな感じ。
ONE PIECEのアオハルの設定画やインタビューは素晴らしかったけど、この表紙 …続きを見る
いのうえの 満月篇 三日月篇 井上雄彦
2008年に行われた「井上雄彦最後のマンガ展」の図録。先日の井上雄彦本を読んで、井上雄彦熱が高まったのでメルカリで購入。メルカリは便利だ。出品のハードルが低いから、これまで埋もれていた商品がいっぱいで …続きを見る