いま、日本でいちばん「心の欲しいものリスト」に入れられている本
もしくはいま日本でいちばん中身をチラ見されている本
チラ見して、素敵だけど…とちょっと考えて、お金に余裕がある時に買おうという結論に日本一至っている本
100点に限りなく近い95点であり90点に限りなく近い95点でもある
故人、存命問わず世界250人のアーティストの自宅の写真を納めた本です
アーティストの種類もレオナルド・ダ・ヴィンチやピカソといった画家やイサム・ノグチ、ココ・シャネルなどのファッションデザイナー、ザハ・ハディドやコルビュジエといった建築家までさまざま
中にはミュージアムハウスみたいに一般に公開されている家もあれば、一般公開されていない個人の邸宅もある
だからこの錚々たるメンツの家の写真を撮る許可をよく得たなあと思う
一般公開されているからといってもピカソやダヴィンチの家とかライセンス料のことを考えると気が遠くなる
そんなすごい人の家ばかり載っている素晴らしい本なのになぜ即買いを躊躇していまうのか
この本をチラ見したことがある人ならわかると思いますが、各家の写真が1枚しか載っていないの
それこそ美術館や有名建築で「この柵の外からならご自由にお撮りください」みたいなフォトスポットあるじゃないですか
そんな写真ばかりなの
それなのに文章では「寝室の机の上には手紙が散らばり、キッチンの窓辺には彫刻が並んでいる…」みたいなことを書いていて、もちろんそんな写真はなくてフラストレーションがめちゃくちゃ溜まる
だから「アーティストが創作のインスピレーションを受けた場」を納めるのがコンセプトの本なのに、ここにある写真は「本人の手を離れた、誰かが創作した見せかけだけの空虚な部屋」なの
そりゃあ、ダヴィンチの部屋を死後もそのままに保存しておくなんて無理ですよ
でもイーゼルにキャンバスが立て掛けてあって如何にも、な部屋を見せられるとニセモノだなあと思う
そしてこの本に載っているアーティストがほとんど白人かつ家のほとんどがアメリカとヨーロッパということにも触れておきたい
黄色人種は3人、黒人は1人しかいないんじゃないだろうか
だからそういう意味でも90点に限りなく近い
いろいろ不満はあるけど、この本の「1ページにつき1写真」というデザインは美しい
たまに大物の家だと三点ばかり写真が載っているんだけど、そのページは美しくないんだよね
だからいろいろ不満はあるけど、デザイン的にはこの本はひとつの完成形だと思う
写真をスワイプすれば別の写真が見れたら完璧なんだけどな、と思いました
アーティストにもいろいろ種類があるけど、建築家とデザイナーの家はずば抜けて素晴らしいね
超お金持ちが作らせた家より圧倒的にいい
そして日本ではこんなに豪華な家は絶対作れないな…と思った
日本でネットですぐ見られる有名な富豪の家はHIKAKINだと思うんですが、あと峰竜太
あのHIKAKINですらマンションの最上フロアしか住めないんだもんな
しかも全然美しくないんだよな
マンションは箱の中しかいじれない
家は箱そのものをいじれる
でも箱を作り込んでも地震がある
だから日本では無理なんだよな…