先日読んだU井T吾さんのルーツが藤田幸久さんの描かれていた『プラモのモ子ちゃん』にあると知って、藤田幸久さんの本を読んでみました。
『プラモのモ子ちゃん』は版権の関係か書籍化されておらず、藤田幸久さん唯一の商業本が2007年刊のこちらです。
プラモもラジコンにもハマってこなかった人生でした。
めちゃくちゃ小さい頃にトミカは集めてましたけど、それ以外はミニ四駆くらいしかこういったものには触れてきていません。
SDガンダム外伝にハマっていたのでそれ関連のプラモデルをひとつかふたつ組み立てたことはありますが、なにが楽しいのかまったくわかりませんでした。
それはおそらく、自分が不器用なのと、プラモデルそのもののクオリティが低かったということがあると思います。
40年前のプラモデルと20年前のプラモデルでは20年前のほうが圧倒的に出来がいい。20年前のプラモデルと今のプラモデルでは今のモノのほうが圧倒的に出来がいい。
そしておそらく、未来のプラモデルのほうが圧倒的に出来がいいはず。3Dプリンターとかできてるし。
万年筆とかは完成されているから良いものを買う意味がわかる。
逆に、スマホとかパソコンとかは今の最新機があっという間にゴミスペックになるから、プロでもない限り高いフラッグシップモデルを買う意味がわからない。
だからプラモデルもそういう目で見ていたんだと思う。
長い自分語りは置いといて、そんな自分でもプラモはじめてみようかなあと思える本でした。
藤田幸久さんのプラモ熱が溢れ出てくる本。同じクルマでも、プラモメーカーによってタイヤの溝が違うとか、バンパーの素材が違うとか、この道の人にしか書けない本。
パトランプを再現するにはシャーペンの消しゴムキャップを使うとピッタリとか、テレビチャンピオンプラモデル選手権を本で読んでいる気分。テレビチャンピオンっていつの時代だ。
もともとトミカ集めてたくらいだし、根っこでそういうものが好きなんでしょうね。
だからプラモデルっていいなあという気持ちになりました。
しかもプラモデルって趣味としてめちゃくちゃ安いしね。
クルマのプラモデルなんて1000円くらいでしょ。
老後にプラモデル、アリだね。
そして藤田幸久さんの作品を納めた画集があって。それがたまたまネットに出てて、どうしようかなーって思ってる。定価5800円が20000円で。この本がいまいちだったら余裕でスルーだったんだけど素晴らしくて…。どうしようかなあ。