/
2018/10/26
Mr.Childrenの桜井和寿に「日本の詩のレベルはここまできた」と言わしめたRADWIMPSのフロントマン・野田洋次郎のとある一年間の日記。
桜井和寿が絶賛するほど、野田洋次郎の綴る歌詞はとてつもなく素晴らしいわけです。
そんな野田洋次郎の歌詞世界がそのまま散文となって、美文となって、一冊の本すべてが野田洋次郎の詩の世界のように圧倒的な文学性で満たされている。
詩というものは、その人が考えに考えぬいて作り上げた結晶みたいなものだと勝手に思っていたんですが、野田洋次郎の綴る文は、彼の「詩フィルター」を通さなくても人を感動させうる作品になっています。
野田洋次郎としては何気なく書いた文かもしれないけど、読者としては448ページずっとRADWIMPSの歌詞が続いている感覚。
その後、RADWIMPSからドラマーが実質脱退に近い休業を発表するんだけど、そこに触れていなかったり、本にできなかった部分もあるんだろうけれど、それがかえってこの本を美しくしている、そう思います。
アドセンス336×280レクタングル(大)
関連記事
大家さんと僕 これから 矢部太郎
なんていい話なんだ。泣いちゃったよ。
日本中がほっこりした、カラテカ矢部太郎さんと、彼が住む家の大家さんとのやり取り。
日本中の誰もが、見たことも会ったこともない大家さんに暖かい想いを寄せてい …続きを見る
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? フィリップ・K・ディック, 浅倉久志
『ブレードランナー』の映画を先に見ていて、しかも見たのが2010年とかだったので
「古い映画だなあ」としか思わなかったんだけど、本を読み返したら「映画もちゃんと見返さないとなあ」という気分になった
…続きを見る
SDガンダム SDガンダム外伝メモリアルブック 栗原昌宏
本を読まなくちゃいけないんだけど、小説とかはキツイ。そんなときはデータ集を読むに限る。SDガンダムのカードダスのストーリーと、カードの線画を集めた本です。ギッチギチに情報が詰まっててボリューミー。
…続きを見る
エイサクノート: 窪之内英策の絵の仕事 窪之内英策
一年の延期を経てようやく発売されました、窪ノ内英策さんの絵の仕事集です。画集みたいなサイズですけど、中身は雑誌『イラストノート』での窪ノ内英策特集をベースにボリュームアップしたものです。
「鉛筆の下 …続きを見る
365daysまいにち東京 RETRIP
2年前に買って積んでました。関東近郊のプレイスポットを1日1ページ1スポット、365日で365ページ365スポットを紹介している本です。私、東京在住なんですけど、全然東京を知らなくて。この本に出てくる …続きを見る
上條淳士画集「1983」 上條淳士
僕と上條淳士先生との出会いはビックコミックスピリッツの『エイト』という作品で。
それがハチャメチャに面白くてドハマりして。でもそれは4巻であえなく打ちきりになって。その後に上條淳士という人物について …続きを見る
定本ライブハウス「ロフト」青春記 平野悠
ライブハウス・ロフトの立ち上げから1984年のロフト解散宣言までをロフトプロジェクトの創業者である平野悠さんが綴った本。日本のロックの夜明けであり、ライブハウスのはじまり。先日読んだ『渋谷音楽図鑑』と …続きを見る