私小説(ししょうせつ、わたくししょうせつ)は、日本の近代小説に見られた、作者が直接に経験したことがらを素材にして書かれた小説をさす用語である。(Wikipediaより)
つまりこの作品は西村賢太本人が実際に経験したこと、リアルに起こったことだと思って読むとなんとも胸糞悪い気分になる。西村賢太はクズだと思う。
でも、恥ずかしくて知られたくないどす黒い感情を見せつけられているような気になっていく。
こういう人間はどこにでもいる。ニュースで逮捕されてる人、嫌な先輩、そして自分の中にもたまにいる。
そういう自分を戒める作品でもある。表題の『小銭をかぞえる』より『焼却炉行き赤ん坊』の方がスリリングでよかった。
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