杉原千畝が具体的になにをしたのか、どんなことを思ってビザを出したのか知りたくて読みました
著者は杉原千畝の奥さん
あんまりビザそのものの話はなかったですねえ……
大使館のまわりにユダヤ人がいっぱいいいた
外務省に問い合わせてもビザを出すなと言われた
でも人道的に無視できないのでビザを出した
戦争の火がすぐそこまで迫っていたので逃げた
これが30ページくらい
あとはこれまで杉原千畝が辿ってきた足跡と、戦火が迫って大使館をあとにしたあとの日々の記録
無許可でビザを出したことが原因で杉原千畝は外務省をクビになり、夫婦間でもこの話題を自然に避けていたようで、ビザを出したときに関しての記述や心境の描写はほとんどない
杉原千畝はスパイとして諸外国の動向を追っていたそうですが、それを奥様にも隠していたんですね
スパイの奥さんってなにも知らないんだなあとか、戦争が間近に迫るってこんな感じなんだなあとか、平和から戦争への急変がすごい
で、杉原千畝に関してはあまりわからなかったのでwikipediaを見たのですよ
そしたら実際に救ったのは1800人くらいらしい
約2000のビザを発行し、大抵3人家族だろうという推測で2000×3=6000
というのが6000人という根拠
wikipediaには当時のドイツ・ソ連など諸外国の動向や杉原千畝が置かれていた背景が大局的に綴られていて、この本より面白い
wikipediaを見れば十分
で、樋口季一郎という軍人がいて、このひとは「ヒグチルート」というものを作り2万人以上のユダヤ人を救ったらしい
でも世間的にはほぼ無名で、ほとんど表彰もされていない
単純に、樋口季一郎のほうがすごいと思いましたよね