/
2023/12/26
最近よく遊ぶ漫画家さんのオススメ本。
歌人・穂村弘さんのエッセイです。
歌人って肩書きには近寄りがたい知的なものがありますが、そんな予想を裏切る情けないエッセイでした。
39歳独身、実家暮らし。寝ながら菓子パンを食べてベッドを食べかすまみれにする。ホームランボールが飛んでくるのが怖くて球場で野球が見られない。恋人と手を繋いで歩いていたら彼女がコケてしまってなにも言葉をかけられなくてフラれる。
ずーっとちょっと面白い。サザエさんみたい。気分転換に最適。呼吸みたいな本。
実家で暮らしたいたときのことを思い出しましたねえ。料理を出してくれる母親の描写とか、だらしなく暮らしてしまうところとか。
実家ってこういう感じだったなあとか、ホームラン怖いの僕もわかるなあとか、共感する部分がすごく多かったです。
なにより「歌人」というブランディングされた立場にいるのに情けない描写を赤裸々に書いていて、それがなによりすごいな、オープンだなと思いました。
あといま、短歌ブームで若い人がTwitterとかに短歌をいっぱい発表してますが、プロの短歌はレベルが違いますね、すごい
アドセンス336×280レクタングル(大)
関連記事
音楽が未来を連れてくる 時代を創った音楽ビジネス百年の革新者たち 榎本幹朗
めっちゃくちゃ面白かった
レコード、ラジオ、CD、カセット、ウオークマン、mp3、iPod、ストリーミングなどさまざまなテクノロジーが生まれた時代背景と、
新しいテクノロジーを普及させるために開発 …続きを見る
サンソフト クロニクル CONTINUE編集部
世の中には「存在しているだけで意義がある」本があります
サンソフトという、世の中的にはそこまでメジャーではないゲームメーカーの歴史本です
『いっき』『アトランチスの謎』など、ファミコン世代なら …続きを見る
令和元年のテロリズム 磯部涼
「川崎市中1男子生徒殺害事件」をきっかけに川崎の不良や在日といった暗部と、そこから這い上がり連帯する人々を描いた「ルポ川崎」の著者・磯部涼が、登戸の殺傷事件、それに触発された元農林水産省事務次官による …続きを見る