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2020/05/19
ロッキング・オン・ジャパンで連載されていたものを書籍化したものの再販版です。当時はあんまり米津玄師に対して熱がなくて真剣に読んでなかったんだけど、彼がブレイクした今、改めて見ると、病んでますね。多くのかいじゅうが不完全なまま死んでしまったり、時にはかいじゅう自身が自らを欠損させて死んでしまったり、病んでますね。でもこれらのかいじゅうが、かつての米津玄師だったり、米津玄師のフィルターを通して見える社会の風景だとわかると、この本の見え方が一気に変わります。米津玄師はどこか欠損を抱えていると感じながら生きてきて(高機能自閉症と後述)、でも、周りの風景も欠損を抱えた人がいたりして。そんな彼は最終的に「かいじゅう」という名の人間を描いて連載が終わるんだけど、こんな美しい話はない。彼の中からかいじゅうがいなくなって、いわば彼の心の中から欠損が消えてしまって、音楽性がポップになっていくという。たった1ページの、しかもイラスト中心でありながら、米津玄師の変化がリアルな手触り感のある形で感じられるという素晴らしい一冊。
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