小田原ドラコン先生がおすすめしていたので購入。
「そばのつゆが辛かったらちょっとだけつけろ」「逆に薄かったらめいっぱいつけろ」とかめちゃくちゃしょうもないことばかり書いてあります。美味しんぼと一緒。だけど美味しんぼみたいにオッサンがうんちくたれる作品のなんともいえない魅力。
しかもこの本が書かれたのは昭和59年で、載ってる内容も時代錯誤すぎて令和に読むには厳しい。
でも2つだけ心に残ったなーってことがあって、
・ドストエフスキーやトルストイは若いうちしか読めない
・賞に落ちることが当然の心構えでいろ
は響く部分がありました。
ひとつめはそのままで、若いうちしか長い小説を読む集中力が続かないってことで
ふたつめは、池波正太郎さんは六度目のノミネートで直木賞を取ったんですよね
賞に受かるかも、という気持ちでいると、逃したときのショックで二年くらい書けなくなる。それで何人もの作家が落ちていったと。でも賞に期待していなければ、落ちたその日にも普通に執筆活動ができると。
四十にして惑わず、ってこういうことの積み重ねなんでしょうね。
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