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2023/12/26
銀座の蔦谷書店でサイン入りが売ってたので購入。
北村みなみさん、Twitterはもちろんフォローしてるけど、自分のなかでそこまで特別な作家さんではありませんでした。
多くのポップアーティストのひとりだと思ってました。この本を読むまでは。
北村みなみさんの絵って引き算の絵なんですね。だからシンプルな絵なんだけどメッセージがちゃんとあるし、読者に一切媚びてないし…というのが解説とインタビューで明かされてて、なるほど! と思ったわけです。
その解説を読んだ上で作品を見ると……うわあ、すごい。信念がある。
北村みなみを構成する信念。
これがなくなったら北村みなみではない、という信念。哲学。意思。不退転の決意。
画集なんだけど、映画を見た後のような、どんな状況でも決してへこたれない少年漫画の主人公を見たような。
北村みなみという人物に打ちのめされてしまった。
とにかく解説を読んでほしい!
強い!
眩しい!
現時点で革命を起こし続けている人物の伝記物をリアルタイムで読んでいるようだった。
今なら北村みなみの作る歴史に間に合う! 立ち会える!
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