名古屋短期大学現代教養学科の学生12名が、自分たちの周りで使われているオタク用語約1,600項目を採集し、語釈と用例をまとめ、
それを辞書でおなじみの三省堂書店が監修したもの。
非公式のカップリングを掲載するなどで、ネットでは発売前から炎上が起こっていて、
延期してクオリティアップを計ったのちに発売。
でもとあるポケモンを「ゴミ」「害悪」と揶揄するなどして、いまだに炎上が続いています。
あまりに炎上が大きくて、てっきり回収されたものだと思っていたのですが、三省堂書店に行ったら大量に平積みされていたので購入してみました。
ネットで騒がれているほど致命的に本として成立していないほどではないですねえ。
ただ、浅いです。
「インターネットやめろ」の説明を「ネットミームのひとつ」だけで片付けて初出もなんも書いてないという浅さ。
アマゾンレビューでは『ファイアーエムブレム』の項が「ファイヤーエムブレム風花雪月」と「ファイアーエムブレムif」にしか触れていない、という意見が散見されますが、そういうところも浅さでしかないでしょ。
ただ、三省堂書店が入ったからか、ちゃんと辞書として読める体裁にはなっています。
でも、いつもの三省堂書店の辞書クオリティを期待すると期待外れ。
諸刃の剣ですね、三省堂書店ブランドだから話題にもなったし、ある程度売れた。
今後、三省堂書店の辞書を買う人は少なからず減ったと思う。
以前、同人誌発の書籍「浪費図鑑―悪友たちのないしょ話―」をズタボロにこき下ろしましたが、それと同じようなものです。
商業レベルに達していない。
アイデアだけもらって、三省堂書店がイチから本を作れば大傑作になったと思う。